アリクイ工房

迷い犬を保護した話「小犬のまゆげ」を綴っています

ヒトとイヌとトーストと  12月31日 (1)

 ワンッ ワンッ ワンッ
 ワンッ ワンッ ワンッ

今朝も「まゆげ」の鳴き声で目覚めた。
時刻はまだ6時前。我が家じゃ起きるには早すぎる。
布団に潜ってやり過ごしていたら、2階から息子が降りてきて、「うるさいっ!」と「まゆげ」を一喝。
「まゆげ」はそのまま静かになった。

「まゆげ」よ済まぬ、もう少し寝かせておくれ……
 
7時過ぎに起きて、息子と2人で散歩に出る。
ご近所をぐるっと回り、昨日より長めのお散歩コース。

いったん家に戻るが、まだ歩きたがるので、通り過ぎてさらに向こうへ。
彼はアスファルトの道よりも、草むらのほうが好きみたいだ。
くんくんと臭いを嗅ぎ周り、もう出ないおしっこを何度も出そうとする。
小一時間歩いて戻る。

日当たりがいいデッキにつなぎ、ふやかした固形フードと水を与える。
水は飲むが、固形フードには見向きもしない。
落ち着きなく臭いを嗅ぎ周り、うろうろしてる。
空腹なのはわかるが、固形フードも食べてくれないと困るのだよ……

エサはそのまま置いて、家に入ってヒトも朝食。
皆でトーストを食べる。
そういえば、かつて実家で飼っていた犬には、パンの耳を食べさせていたな、と思い出す。

当時バイトしていたコンビニで、サンドイッチ用にカットして不要となった食パンの耳をもらえた。
それに食べ残した魚や味噌汁をかけ、固形のドッグフードも混ぜてお湯で伸ばし、主食として与えていた。
当時はそんなもんだと思っていたが、今だと「ペット虐待!」と叱られそうな粗食だ。

それからおよそ30年。
時代が変わったのか、当時の我が家が無知だったのか……